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定例懇話会

最新の懇話会
2010年度
2011年度
2012年度


2010年度 定例懇話会

第1回 2010年5月27日(木)
「『明六雑誌』の刊行された時代」
アラー・アリー・ゼイン・エルアブディン氏 (カイロ大学文学部日本語・日本文学科准教授) 

第2回 2010年7月29日(木)
「イスラムを報道すること」
川上泰徳氏(朝日新聞論説委員兼編集委員・ASAHI中東マガジン編集人(中東駐在))

第3回 2010年9月9日(木)
「もうひとつの古代エジプト-アコリス遺跡を掘り続けて30年」
川西宏幸氏(筑波大学大学院教授)

第4回 2010年11月4日(木)
「エジプトの水と灌漑農業」
北村浩二氏(独立行政法人国際協力機構(JICA 派遣専門家、エジプト政府水資源灌漑省農業・水資源政策アドバイザー)

第5回 2011年2月17日(木)
「ピラミッドを築いた人々」
河江肖剰氏(古代エジプト調査協会エリア・マネージャー)


2011年度 定例懇話会

第1回 2011年5月12日(木)18:30〜20:00
竹村和朗 (東京大学大学院博士課程)
「船頭二人で船沈む?! エジプト・アーンミーヤの諺」

<要旨>日本の諺の「船頭多くして舟山に登る」がエジプトにもある、と耳にしたことはないだろうか。エジプトの諺を教えてもらったが、よく意味がのみこめなかったという経験はないだろうか。我々日本語話者にとって、アーンミーヤ(口語アラビア語)の諺は、時にわかりやすく、時にわかりづらい。本発表では、これらを「通文化の諺」「異文化の諺」と分類し、異なる社会の諺を身近にする考え方を提示する。また特徴的な諺を適宜紹介する。


第2回 2011年6月23日(木) 18:30〜20:00
長谷川 奏(日本学術振興会カイロ研究連絡センター長)
「新しいデルタ考古学の始まり―水辺環境をめぐるヘレニズム文明の知を求めて―」

<要旨>ファラオ文明からヘレニズム文明への移行期を主題とする。外来政権として登場したヘレニズム勢力は、分厚い前身伝統とどう対峙したのであろうか。その問いを解く鍵としてのフィールドを、アレクサンドリアの周域に求める。当該地域は、近代以降の開発によって、大きく環境が変わってしまったが、ヘレニズム時代には、海洋〜湖〜運河〜ナイル支流に支えられた豊かな水運ネットワークが作り出されていた。本発表では、考古学と先端科学融合させながら、西方デルタの歴史環境を考える取り組みを紹介する。


第3回 2011年9月29日(木) 18:30〜20:00
後藤絵美(日本学術振興会特別研究員PD)
「自発的なヴェール着用をどう読むか−芸能人女性の「語り」からの一考察−」

<要旨>1970年代以来、世界各地でヴェールを着用するムスリム女性の数が増加してきた。政治的権力や家父長的慣習によるヴェール着用の強制が非難を浴びる一方で、人々の関心を引いたのは、高学歴な女性や社会進出を果たした女性による「自発的なヴェール着用」であった。彼女たちは今、なぜヴェール着用を選択するのか。本報告では、エジプトで「悔悛した芸能人女性たち」と呼ばれる人々の言葉を一つのきっかけとして、上記の問いについて考えていく。


第4回 2011年11月17日(木) 18:30〜20:00
木村伸子(早稲田大学文学研究科後期博士課程)
「ヴァイオリンで聴くアラブの音」

<要旨>カイロの街中で耳にするアラブ音楽。日本人である私たちにとっては聴きなれない、不協和音にも聴こえるその音は、実は私たちが慣れ親しんできた西洋音楽以上に古い歴史を持ち、かつ科学的にも非常に美しい理論を持った音だということが明らかになってきた。私たちにとって比較的馴染み深い楽器であるヴァイオリンの構造にも、アラブの音の起源の痕跡が残されている。ヴァイオリンによるアラブ音楽演奏の実演を交えながら、その音の起源の一端に触れる。


第5回 2012年1月19日(木) 18:30〜20:00
松田俊道(中央大学文学部教授)
「新カイロ物語―ノスタルジアとカイロ旅物語:『スルターンのトゥグラの書』から―」

<要旨>革命直後に、小説『スルターンのトゥグラの書』が出版された。これは一つのイスラーム文明論であり、イスラーム時代以後のエジプト史のある理解でもある。イブン・イヤースやジャバルティーの著作が現代の問題に結びつけられている。また、作者が3つに分かれた地図に従ってカイロを旅する9つの旅行記を年代記風に記したものでもある。最後にそれぞれの地図を重ね合わせると、このカイロの地図はオスマン朝スルターンのトゥグラ(花押)の形にぴったりと符合する。本書をもとにイスラーム文明を考えてみたい。


第6回 2012年3月14日(水) 18:30〜20:00
イサム・ハムザ(カイロ大学文学部教授)
「「アラブの春」を起点とするエジプトと日本の国際交流の未来」

<要旨>このたびの「アラブの春」といわれるアラブ世界においてさまざまな変化を求める国民が巻き起こしている状況の中、日本とエジプトの交流関係はどのように進むのか。エジプトの国民は2011年1月25日の革命を政治的体制ばかりでなく、文化や教育の分野でも、古い殻を打ち破って、新しい形を創っていく新たなきっかけにするはずである。そこで、国際交流の未来には、双方の国の人々に何が求められるのかをこの発表を通して考えてみたい。


2012年度 定例懇話会

第1回 2012年5月31日(木) 18:30〜20:00
場所:日本学術振興会カイロ研究連絡センター多目的集会室
発表:『百一夜物語』―シャハラザードを超えて―
鷲見朗子(京都ノートルダム女子大学教授)

『百一夜物語』とは、『千一夜物語』(別名『アラビアンナイト』)の流れをくむアラビア語の説話集で、マグリブとアンダルスで流布し編まれたとされている。『千一夜物語』では千一夜かけて物語が語られ、『百一夜物語』では百一夜かけて語られる。この二つの物語集に共通するのは、数話の物語と、枠物語(導入的な枠となる物語)、そして語り手シャハラザードである。本発表では『百一夜物語』の枠物語に焦点をあてて、その語りが『千一夜物語』の枠物語とどのように異なるかを明らかにしてみたい。